公営のお墓は自治体による管理ブログ:16-2-2022
あたくしの親父は、画家だ。
画家と聞いても全然ピンとこないかもしれないけれど、
文字通り絵を描く仕事だ。
絵を売ることで生計を立てている。
あたくしはずっと、親父には
もっと一般的な仕事をしてもらいたいと思っていた。
仲間の親父は
連日午前中早くから働いているのに、
あたくしの親父は午前中は遅いし、
出かけるのも週何回かの絵画教室で教えるときぐらい…
絵があまり売れないと収入が少ないので、
贅沢もあんまり言えない。
さらに描いている絵が抽象画だから、
あたくしには親父の絵の良さが分からなかった。
あたくしは音楽を聞くのが好きだ。
音楽を聞くと、歌詞やメロディーそれぞれから、
作った人の想いや、いろんな情景が浮かぶ。
時には、
元気づけてくれたり、感動させてくれたり…
しかし中には、
売れるように売れるようにと、作られているような曲もある。
そんな曲からは、上辺だけのものしか伝わってこない。
絵も同じだと思う。
人に買ってもらうためだけに描いたような絵には、
「上手い絵だなぁ」
ぐらいの感想しか持てない。
自分の想いを純粋に表現している絵には、
たとえ多くは売れなくても、
それを見た人に様々な想いを抱かせるだろう。
あたくしは最近になってやっと、
親父はそんな絵を描いていることに気がついた。
親父の絵は、
皆に受け入れてもらえるような絵ではないと思う。
でも親父の絵は、
色使いや筆の動きそれぞれから
親父の想いが伝わってくる…
そんな絵だ。
あたくしが生まれる前から現在まで、
ずっとその絵は変わっていない。
自分の想いを純粋に表現し続けている。
そんな親父の姿を、
初めて心から誇らしく思った。
今では、親父の「画家」という職業を
大いに自慢できる。
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